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2023.02.24
COLUMN
【特別コラム】皮膚科医 山崎まいこ先生の敏感肌コラム②

◆お肌が痒くなった時はどのような事をしたらいいのでしょうか?

炎症や痒みがごく軽い場合は、肌を保護するようなバームやワセリンなどを塗布して様子 をみることをおすすめします。

ある特定の化粧品が原因で炎症しているようなら、使うのを止める。いったんメイクを止 めてみることも有効です。洗顔しすぎの可能性もあるので、クレンジングやせっけんを避 け、お湯だけで洗うようにする(メイクをしている場合は、お湯だけでは落とせませ ん)。肌を保護しつつ、外的要因になりうるもの(メイク、スキンケア、花粉、ほこりな ど)をできるだけ避けてみてください。
ライフルタイルの中でのアプローチとしては、睡眠が不足しているようならば、しっかり 寝て肌の修復力を高める、バランスよく食べる、食べもののアレルギーを気にしてみる、
辛い食べものを避けるといったことがあります。 赤みや痒み、痛みがひどい場合は、セルフケアで治すことは難しいため、医師の診断に従 い、お薬を使ってください。
◆防腐剤や(石油系)界面活性剤はお肌に悪いのでしょうか?

防腐剤や石油系界面活性剤が悪いと一概には言えません。
防腐剤が入っているからこそ雑菌の繁殖を防げていますし、乳化のために界面活性剤があ った方が良い場合もあります。
ただ、防腐剤や界面活性剤に肌にプラスの効果があるわけではないので、刺激の少ない、 安全性の高い防腐剤や界面活性剤を少量使っている製品の方が安心でしょう。界面活性剤 が過剰に含まれていたり、使い心地のためだけに添加されたりしている製品は、肌の刺激 となって炎症や痒みを引き起こすこともあります。

ある人にとっては刺激が強い化粧品も、他の人にとっては問題ないことも多いですし、自 分自身の肌であっても、その時々でトラブルが起こったり起こらなかったりします。 重要なのは、自分の肌をよく知り、バリア機能を高め、肌の常在菌のバランスを保つこと です。バリア機能が高ければ、化粧品によるトラブル自体が起こりにくくなります。

◆敏感肌のスキンケア選びとは?

安心なのは、メーカーが「敏感肌用」と謳っている化粧品。刺激となる成分をできるだけ 取り除き、アレルギーテキストなどの各種テストを実施して、安全性を評価している製品 は信頼できます。

・保湿・鎮静・抗炎症に注目 バリア機能を低下させないため、またバリア機能が低下した状態の肌を保護するために、 保湿、鎮静といった効果効能に近い表記があるものを選びましょう。 乾燥はすべての肌トラブルの原因となるので、肌が敏感な状態の人ほど保湿が重要です し、揺らぎやすい肌はマイクロ炎症が常に起こっている、あるいは起きやすい状態にあり ます。炎症が目に見えないレベルの微弱な状態に時に、日々のスキンケアで鎮静していく ことを目指しましょう。

・天然系の界面活性剤を使用したアイテムを 界面活性剤も少ない方が安心ですが、スキンケア製品を使う際に界面活性剤をすべてカッ トするのは難しいと思うので、肌にやさしい天然系の界面活性剤を選んでみることをおす すめします。 ナチュラル、オーガニック系の化粧品は肌にやさしいと思いがちですが、精油が入ってい るものは刺激が強い場合もあるので、注意が必要です。 ・機能性化粧品には注意が必要 刺激となりやすい成分を含む化粧品、たとえば美白やエイジングケアに特化したアイテム は、避けた方が安心です。ピーリング剤やアルカリが強い洗顔など、肌のペーハーバラン スを崩す製品も避けましょう。肌が正常な状態であれば、ペーハーバランスが一時的に崩 れても自力で元の状態に戻せるのですが、敏感な肌はその力が弱い場合が多いので、予め 使用しないことをおすすめします。

 ◆敏感肌が気を付けるべきスキンケア方法とは?

・洗い過ぎに要注意
洗顔のしすぎでバリア機能が崩れている場合もあるので、肌が敏感に傾いている時は、朝 はお湯だけで、夜は洗顔料を使って洗うようにしてみましょう。 また、石鹸やミルククレンジングなどの肌にやさしい洗顔料で落とせるメイクを使用する ことも大事です。落ちにくいメイクは肌への刺激が強い洗顔料を必要としますし、落ちに くいメイクをしているのに石鹸やミルククレンジングを使ってもメイクをきちんと落とせ ないため、肌に残ってトラブルの原因となります。

・鎮静化に注目
肌は、紫外線、大気汚染、花粉、マスク、メイクといった刺激を日々受けています。肌は 刺激を受けることで目には見えないレベルの小さな炎症を起こしているのですが、それを 放置していると自覚できるレベルの赤みや痒みにつながっていきます。日々の刺激をその 都度リセットする鎮静の働きをしてくれる製品、抗炎症作用の成分が入っている製品など を選んでみましょう。

・引き算も心がけて
肌が荒れている時は、引き算のスキンケアも大事。使用するアイテム数が多いほど、刺激 を増やす可能性が高まるため、治したい一心でいろいろ使ってみたくなる気持ちはわかり ますが、急がば回れで使うアイテム数を減らしてみてください。 炎症は乾燥から始まるので、肌のごわつきを感じた時に化粧品をたっぷり使おうとする方 が多いかもしれませんが、さらさらしたテクスチャーは肌の刺激になりやすいため、そん な時こそ化粧水を避けましょう。
肌が弱っている時は、メイクはせずに、お湯で顔を洗った後にクリームかバームだけを塗 って、肌を保湿・保護することをおすすめします。どのアイテムを使う場合も適量を守 り、肌に摩擦をかけないように保湿しましょう。

・肌をしっかり触ってあげる
肌にトラブルが出ていると、見るのも触るのも嫌になりがちですが、そんな時こそ自分の肌 をいつくしむようにしっかりと触れながらスキンケアをしてみてください。肌に触れるこ とは、ストレスホルモンといわれるコルチゾールレベルを下げ、ストレスを軽減すると言わ れています。肌が敏感になっている時こそ、スキンケアの時間を大切にしてみましょう。

 ◆ステロイド服用しているのですが、スキンケア方法に注意点はありますか?

ステロイドを使っていても、スキンケアを行うこと自体は問題ありません。 軟膏タイプのステロイドはこってりとしたテクスチャーですが、肌の保護はしていても保 湿の機能はありません。ですから、クリームやバームなどによる保湿は必要です。 ただし、炎症が進んでいる場合は肌が保湿剤さえ受け付けないこともあります。そのよう なときは、炎症が治まるまで何も塗らない方がいいでしょう。炎症がひどい場合は独自の 判断を行わず、医師に相談してください。